【プロLIVE】片岡照博さん（株式会社コトナ）が子どもたちに伝えたい「デザイナーは「社会をよりよくするシゴト」

マンガの表紙や商品のパッケージのデザインをしている人！

洋服のデザインをしている人！

ぼくもデザイナーになる前は「絵が上手な人」とか思ってたんですけど、ここまでデザイナーとして活動してきた中で思い始めたのは、デザイナーとは「デザインで課題を解決する人」ですね。
もう少し簡単にいうと、「デザインで社会をより良くする人」です。

ぼくは主にグラフィックや建築などのデザインをするのですが、最近、とある会社のオフィスのデザインをしました。
左上のものがそうなのですが、依頼してくれた会社さんが「どんどん壁をぶち破って世の中をよくしていこう！」という思いを持っていたので、このようなデザインで表現しました。

ほかにも、震災後の集合住宅（左下）やWebサイト（下中央）、ペンケース（右上）や函館空港（右下）のデザインもしています。

はい。
ぼくひとりではなく、SOZOWのデザインチームのみなさんと一緒に作りました。

ぼくの考えは「うまくいかないことをうまくいくようにするもの」です！

デザインの”善し悪し”は見た目だけではなくて、他にも線引きがあると思うんです。
たとえば、この「PUSH」のデザインはあまり良くないと思っています。
なぜだと思いますか？

なるほど、みなさんの意見も正解ですね！
ぼくが考えていたのは、掴むものがあったら普通は反射的に引いちゃうと思うんですよ。
でも「押す」って書いてあるので、実際に立ってみるとすごい違和感を感じてしまうんです。
急いでるときも思わず引いちゃって「空かないじゃん！」って。(笑)
つまり、良くないデザインは人を迷わせてしまうんです。

じゃあ逆に「よいデザイン」とは何なのか。
たとえば、このUSBのデザインは前よりも進化して、どの向きで差しても使えるようになったんです。
これだと迷わずにスムーズに使うことができます。

ほかにも「ピクトグラム」というものがあります。
言語や文字を使わないので、どんな国の人が見ても一目で意味を理解できるんです。
ちなみに、これはリサイクルを意味していますね。

そうですね。
絵をうまく描くこともデザインですが、もっと大きな視点で考えると、社会をより良くしていくことがデザインの大切な役割のひとつですね。

みんなが使う携帯電話がそうですね。
昔は今と違ってサイズが大きくてデザインもまったく別物でしたが、スマートフォンが出てきてからサイズが小さくなったり、シンプルなデザインになったりと、どんどん進化してきました。

インテリアデザイナー！

自動車のデザイナー！ゲームデザイナー！

ぼくは建築や都市デザインを主にやってます。
ただ最近だと、3DCGデザイナーやUI・UXデザイナーなんかが注目されていますね。

そうなんです。
コッシーたちと一緒にいろんな案を出しながら、ロゴに様々な想いを込めて作りました。

実はSOZOWのロゴには「S」「Z」「W」の文字が隠れてるんです。

ほかにも、ひらめきを意識した「イナズマ」や未来へ上昇していく意味で「プロペラ」の要素もデザインに組み込んでみました。
さらに、いろんな方向に創造力を膨らませてほしいという願いを込めて「羅針盤」や、日本からのサービスだという意味で日本の伝統である「折り紙」も組み込まれています。

すごい！
個性あふれるロゴがたくさんありましたね。

たくさんのオリジナルのロゴを作ってくれましたが、どんなロゴにも必ず「メッセージを伝える」力があるんです。

SOZOWのロゴもそうであるように、自分の想いや考えをロゴとしてデザインに落とし込んでいくことが、ロゴ制作のおもしろいところですね

最近は社会で問題がありすぎて「何を問題として捉えるか」が難しいのですが、会社の人と協力するときにデザインを活用して、「あっちの方向を目指そう！」とみんなでひとつになれるときがすごくうれしいですね。
ぼくはそれを「気持ちのデザイン」と呼んでいます！(笑)

デザイナーには「なりたい！」と言ったらもうなれます！
お医者さんのように資格が必要なわけではないので、自分の好奇心を大切にしながらいろんなものをデザインしていくことが大切ですね。

いろんな方法がありますね。
最近だとドローンや重機をカッコよくデザインする有名なデザイナーさんもいますし、農業の良さをYouTubeなどで伝えている若い人もいます。
こうたくんがその道を切り拓いてくれたらうれしいです！

まずは「デザインの世界へようこそ！」ですね。
今日もロゴをつくって、自分の頭で考えてデザインを作ったのでデザイナーのスタート地点に立ってます。
デザイナーにはいろんな種類があるので、自分の好きなところからデザインに取り組んで、どんどん興味を広げてほしいなと思います。