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【プロLIVE】感情や想いを”カタチ”に! 新しい音楽のシゴト ボカロP(Chamiさん)

さまざまなプロから「プロとして」取り組むシゴトについて話を伺い、直接質問したり、今まで触れることが出来なかった未知の世界を体験することができるプロLIVE。

今回の記事では、ゲストにボカロPとして活動するChami(ちゃみ)さんをお迎えした様子をお届けします。

みなさんは、「ボカロP*」と聞いてどのような人が思い浮かびますか?

⋆ボカロPとは、ボーカロイドの略称である「ボカロ」と「プロデューサー(Producer)」の頭文字を合わせた楽曲制作者をいう。

そもそも、なぜ「ボーカロイド」というものが誕生し、多くの人に普及したのでしょうか?

一説には、リアルな歌声を合成するためのソフトウェアを使用することで、収録した人の声を合成させ、誰でも手軽に楽曲制作が可能になったことで、音楽による自己表現のハードルが下がったことが考えられています。

ryoさんやハチさん(米津玄師さん)、DECO*27さんなど、独自性あふれる歌詞にボーカロイドの歌声を組み合わせるボカロPが若い世代を中心に多くの人から注目を集めていますよね。

ニコニコ動画*では、黒うさPさんの「千本桜」、ryoさんの「メルト」をはじめ、再生回数が1000万回以上を達成する動画も珍しくなく、YouTubeなどで「歌ってみた」動画を見たことがある人も多いのではないでしょうか?

⋆ニコニコ動画とは、IT関連企業ドワンゴによって運営されている動画配信サービス。

最近では、元々ボカロPとして活動されていた米津玄師さんやYOASOBIさんが紅白歌合戦に出演するなど、ネットだけでなくテレビにも活動の幅が広まっており、ボカロが音楽業界のさらなる活性化に欠かせない存在になっています。

そこで、今回のプロLIVEでは、ボカロPとして活動されているChamiさんをお招きし、

「ボカロPとは何なのか」

「どのように楽曲制作を行っているのか」

「クリエイターとしてどんなことを大切にしているのか」

など、ボカロPの魅力をたっぷりと語っていただきました!

ボカロPは「音声合成ソフト」を使って音楽をつくる人たち

今日は作詞・作曲・編曲家であり、ボカロPとしても活動されているChamiさんに来ていただきました!

すごい!アニメのキャラクターみたい!

👆ボカロPのChamiさんが登場!ニコニコ笑顔が素敵なかわいらしいキャラクターですね!

口を動かしてしゃべったり、体を揺らしたりもできるんですよ。笑

今日はよろしくお願いします!

まずはみんなに、Chamiさんの曲を紹介するね!

👆音声は機械なのに、どこまでも人間味あふれる歌詞にギャップを感じます。ぜひ聴いてみてください!

すごい!曲の歌詞やメロディーはすべてChamiさんが考えたんですか?

そうです!

チャットでも「神曲だ!」とか「すげー!」というコメントがたくさん来ていますよ!

さっそくChamiさんにボカロPについてたくさん聞きたいのですが、まずはみんなの中でボカロPとはどんなことをする人か知ってる人がいたら教えて!

ボカロは「ボーカロイド」の略で、人間が歌わなくても機械の音声とかを使って曲をつくることができる!

すごい!100点満点の説明ありがとう!

改めて、ChamiさんからボカロPとは何なのか教えてください!

ボカロPとは、「音声合成ソフト」を使って音楽をつくる人たちのことをいいます。

先ほど紹介いただいた曲も、音声を合成して制作したものです。

👆「音声を合成する…?」。人間が歌う曲とどのような違いがあるのでしょう?

なるほど!

そして、こちらが一つの曲をつくるまでのChamiさんの作業工程ですね。

👆ひとつの曲をつくるだけでもこんなにも工程が!とても大変だ。

すごい、こんなにたくさんの工程を行っているんですね!

ちなみに、工程の3つ目の「編曲」って何ですか?

ひとことで言うと、いろんな楽器を付け足すことです。

一般的にボカロ曲は、いろいろな楽器の音を掛け合わせて制作されることが多いですが、一人で同時に演奏することはできませんから、ピアノやドラムなど複数の音を足していくことで伴奏しているような曲に仕上げることができます。

だからボカロの曲はいろんな楽器を演奏しているように聞こえるんですねぇ…!

この制作過程をみると、ギターパートや(動画内の)イラストなどは、他の方の力を借りることで、一つの曲として完成させている、と。

Chamiさんのシゴトの様子を公開!

ここまで見てきても、まだボカロPのシゴトをイメージしきれていない人もいると思います。

ここで、Chamiさんのシゴトの様子を公開させてください!

まずは、ボーカロイド内にあるキャラクターの声を使ってメロディーに合わせた歌声をつくる作業を行います。

これは…具体的にどういった作業なんですか?

これは、音程を調整し、歌詞を打ち込むと機械が歌ってくれるツールを使用している様子ですね。

そんなことができるのか!

この下の黄色い部分に歌詞を打ち込んでいくと、その音程に合わせて機械が自動で歌ってくれるということですね。

次は、いろんな楽器のメロディーを組み合わせて伴奏をつくる様子です。

すごい!

ツールを使えば、誰でもいろんな楽器のメロディーを組み合わせて曲をつくれるんですね。

メロディーの「声」をきく

ちなみに、今日参加してくれてる人の中で、実際に曲をつくったことがあるという人はいるかな?

すごい!こんなにたくさんいるんですね。

よかったら、どうやってつくったのか教えてほしい!

適当に考えていたら、ハッとひらめく!

歌詞やリズムとか曲の構成を考えてつくる!

👆どういう考えで歌詞が思い浮かんだんだろう…。気になりますね。

「日記をつける」や「プログラミングでつくる」など、おもしろい意見がたくさんありますね!

みんなすごいですね。発表してくれてありがとう!

素晴らしい意見がたくさんありましたねぇ!では、Chamiさん。どうやって楽曲(歌)をつくっているんですか?

私の場合は、メロディーの「声」をきくことを大事にしています!

”メロディーの「声」をきく”!?

どういうことですか?

私は曲をつくるときに、まずメロディーを思い浮かべます

メロディーは散歩や買いものをしているときなど、リラックスしているときに浮かぶことが多くて、気に入ったメロディーが浮かんだらボイスメモにすぐに記録するようにしています。

ふとした瞬間にメロディーが浮かんでくるんですね。

そこで記録したメロディーを何度も聴いていると、だんだんと「このメロディー、何か言ってるな」と思うときがあるんです。

その声をがんばって聞き取り、そこからイメージする言葉を使って歌詞をつくっていくのが私の作曲スタイルです。

そうなんですね!

もしかしたら、このやり方で参加してくれてる子どもたちでも曲がつくれそうな気がしませんか?

では、ここで、プチ「作詞」体験をしてみようと思います!

みんなでプチ「作詞」体験!

今から流れてくる音楽を聴いて、浮かんできた言葉を歌詞にしてみよう!

こちらが実際のLIVE中に使用した音源です。ぜひ歌詞を当てはめてみてください♪(何か新しい一日が始まるような明るくポップな雰囲気がしますね)

玄関~飛び出して学校~♪

だれにも~悲しいことある~♪

👆素敵な歌詞がたくさん!できることなら全員に歌ってほしい…。

思わず口ずさみたくなるような歌詞ばっかり!

どうやら参加してくれたみんなにも「メロディーの声」が聞こえたようですね!

「おかあさん~今日の夕ご飯なに~♪」とか、いい歌詞ですね!

みんな、素晴らしいアイデアありがとう!

誰かの曲より「自分の曲」をつくりたかった

何気なく思いつくメロディーといっても、その思いつく背景にはChamiさんの人生が深く関係しているようにも思えるのですが、Chamiさんはいつごろから音楽を始められたんでしょう?

私は一歳から始めました!笑

え!一歳!?

👆一歳のChamiさんがピアノを弾いてる!とても楽しそうです。

すごい!めちゃくちゃ楽しそうにピアノを弾いてますね。笑

こんな小さいころからずっと音楽に興味を持ち続けていたんですか?

本格的に始めたのは小学生のときからで、ピアノを習い始めました。

でも、私は楽譜を見てその通りに演奏をするよりも、自分で思い浮んだメロディーに合わせて自由に曲をつくったりすることの方が楽しかったんです。

子どものときから、自分で曲をつくったりしていたんですか?

アニメの曲とかが好きで、自分でアレンジしたりしていましたね。

ボカロを始めたのはもう少しあとになってから…?

ボカロは2021年に始めました。

バルーンさんの「シャルル」という曲を聴いて、自分もボカロで曲をつくってみたいなって思うようになったんです。

そうだったんですね。

ちなみに、Chamiさんの趣味でボカロの曲をつくるのに役に立っていることはありますか?

私は小説を読むのも好きなんですけど、本に出てくる気に入った言葉やセリフが歌詞を考えるヒントになることがあります。

なるほど。

いろんなところからインスピレーションを受けているんですね。

心の中に生まれた「感情」が作曲のヒントになる

Chamiさんが音楽活動を続けていくなかで、大切にしていることはありますか?

私は、自分から出てくるどんな「感情」も大切にするようにしています。

音楽をつくるときには、「うれしい」や「楽しい」といったポジティブな感情だけでなく「悲しい」や「寂しい」というネガティブな感情も大事になるんです。

そういった感情にも向き合うことで、自分でも思ってもみなかった歌詞やメロディーが浮かぶことがよくあります。

いろんな感情を見つめることで、自分がどういったことに心が動かされているのかがわかるんですね。

それを取りこぼさないためにも、繰り返しになりますが日常的にメモを取るようにしていて、そのメモの蓄積がふとした瞬間のヒラメキにつながったりします。

この習慣は、参加してくれてる人たちにもぜひ参考にしてほしいです。

「表現すること」がもっと身近に!

Chamiさんからみてこれから先、ボカロの未来はどうなっていくと思いますか?

私が最近「すごいな」と感じたのが、大人気アニメの「チェーンソーマン」のエンディング曲を12組のアーティストがつくったのですが、その内の4組がボカロPなんです。

それくらいボカロPの存在が有名になってきているのかと知って驚きました。笑

ボカロに限らず、誰でも、自分の考えていることや好きなことを自由に表現できる未来がもう来ていると思います。

もしかしたら、今日参加してくれる子どもたちの中からボカロPとして曲をつくる人も出てくるかもしれませんね。

私が使っている音楽ソフトを教えちゃいます!

今日のプロLIVEを聴いて、自分で曲をつくってみようと思っている子どもたちがいると思います。

せっかくなので、Chamiさんが実際に使っているソフトを紹介していただいてもいいですか?

もちろんです!

子どもたちでも使えるように、すべて無料で使えるものを紹介します。

これは「ガレージバンド」といって、編曲をしたり自分の声を録音したりすることができるソフトです。

このソフトはiPhoneやiPad、パソコンのMacで使うことができます。

そして、Windowsの人におすすめなのが、「ケークウォーク」というソフトです。

これもガレージバンドのように、編曲したり声を編集したりすることができます。

最後に紹介するのは、「UTAU(ウタウ)」という音声合成ソフトです。

「重音テト」というキャラクターの声が、自分の打ち込んだ歌詞やメロディーに合わせて歌ってくれます。

ご紹介ありがとうございます!

これで、みんなも今日からボカロPデビューができるね!

感情や想いを”カタチ”に

最後に、Chamiさんのこれからの夢を教えてください!

私の夢は「音楽を作り続けること」です!

自分の中に芽生えた感情や想いをカタチにしていくことが自分の役目だと思っているので、諦めずに続けて、一人でも多くの人に自分の音楽を届けていきたいです。

子どもたちからの質問

子どもたちにChamiさんへの質問を募集したところ、たくさん手が上がりましたので

一部をご紹介します。

私はChamiさんの曲の中で「ちゅるる。」が好きなのですが、この曲はどのような感情をもとにしてつくったんですか?

私の曲を聴いてくれてありがとう!

「ちゅるる。」は、恋愛ソングなのですが、実はあの曲、自分をモデルにしたというよりも、「こんな子がいたらこんな気持ちになるだろうな」と想像してつくった曲だったんです。

「電話を待っているときはこんな気持ちだろうな~」みたいに。笑

Chamiさんが次につくろうとしている曲はどんな曲ですか?

今まさにつくっている曲があるのですが、テーマは「骸骨(がいこつ)」です!

この曲は「死生観」もひとつのテーマになっていて、骨っぽい歌詞やメロディー(?)を入れてがんばってつくっています。

ショートバージョンはすぐに公開する予定なので、できたらぜひ聴いてください!

音楽をこれからも作り続けていきたいと言ってましたが、途中で飽きてしまうことはないんですか?

正直あります。笑

音楽をつくるにしても作業によっては、今はやりたくないなと思ってしまうこともありますが、そんな時は一緒に音楽をつくっている仲間に手伝ってもらいます。

自分よりも得意な人がいるならその人に任せた方がよりいい曲がつくれると思うので、これからも音楽を続けていくために、なるべく自分が”できること”や”やりたいこと”に専念するようにしています。

Chamiさんから子どもたちへ

最後に、Chamiさんから子どもたちへメッセージをお願いします!

私から伝えたいことはただひとつ、「最初からうまくいかなくてもOK!」ということです。

今は私もボカロPとして活動することができていますが、ここにくるまでにたくさんの失敗をしてきました。

ギターやピアノ一本でやっていこうかなと思っては、ことごとく失敗を繰り返して、ボカロを始めてからようやく「自分にハマってるかも!」と思うことができました。

たとえ、みんなが自分でつくった曲をYouTubeなどで発表したりしたときに思うような反応がなかったとしても気にしなくて大丈夫です!

失敗や試行錯誤の中からしか得られない気づきも必ずあります。だから、うまくいかなくてもチャレンジし続けてほしいです。

まとめ

ボカロPとして、作詞・作曲などを通じて音楽と向き合い続けるChamiさんのプロLIVE。

「メロディーの声をきく」「どんな感情も大切にする」など、Chamiさんがクリエイターたる所以が感じ取れる言葉がたくさんありましたね。

子どもたちでも作曲ができるように、無料で使えるソフトを教えてくれたChamiさんのご厚意に感謝!

参加してくれた子どもたちの中から新たな「ボカロP」が生まれるかもしれません。楽しみですね!

月に一度さまざまな分野のプロから直接お話が聞けるだけじゃなく、もしかしたら、みんなの質問にプロの大人が直接答えてくれるかも?

SOZOWのプロLIVEを今後もお楽しみに!

SOZOWでは、さまざまなゲストをお迎えして毎月プロLIVEを開催しています。

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