【プロLIVE】成田淳(映像クリエイター)が子どもたちに語る映像の可能性
経営者や活動家、クリエイターなどさまざまな分野のプロが毎月登場する、SOZOWのプロLIVE。
子どもたちは、お仕事についてのお話を聞いたり気になることを質問をしたりして、新たな世界に触れることができます。
今回は、プロ映像クリエイターの成田淳さんをゲストにお迎えしたプロLIVEの様子をお届けします。
さまざまな逆境を乗り越え活躍する成田さんが、映像クリエイターになるまでのストーリーや映像制作の楽しさを子どもたちに語ってくれました!
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登壇者紹介
成田淳さん
映像監督・ジャーナリスト・デジタルアート
“プロ映像クリエイター”
日本に戸籍がない状態で生まれた。いじめや差別の中で過ごし、3年前まではスーパーでレジ打ちをしていた。
映像制作に生きる希望を見出し、人々の想像力を見出すため社会に出て映像制作を始める。
映像作品では類稀なる才能を発揮してteamLab、Adobe、Amazonの映像演出制作を担当。若年層へメッセージを届け、クールジャパンアワードを受賞。
今回のガイド:リッキー
「Youtuberになろう」シリーズをはじめとしてさまざまなアクティビティに登場する、子どもたちから大人気のSOZOWガイドです。
持ち前の明るさとギャグセンスでアクティビティを盛り上げます!
映像クリエイターってこんなシゴト!
まずは、映像クリエイターのお仕事について成田さんがお話してくださいました。
冒頭30秒で流れる広告動画が成田さんが制作した動画です!
はじめに見せてくださった映像は、有名人が出演するYoutubeの動画広告。
実際に成田さんが作った動画を見て、子どもたちは大興奮でした!
めちゃくちゃかっこいい映像!子どもたちからもたくさんリアクションきてます。
早くも「弟子入りしたい!」って言ってる子もいますね(笑)
今のかっこいい動画を成田さんが作ってるんですよね。
そうです!みんなが見てるYoutubeに出てくる広告の中にも、僕が作ってるものがあると思いますよ。
成田さんは、今見せてくださった方の他にも、たくさん有名な方とお仕事をされてるんですよね。
他にも、AmazonやAdobeといった企業のプロモーション映像も作成しています。
プロモーション映像は、0.1秒単位で細かくチェックしたりもしますよ。
すごい!そこまで細かく作り込んでるんですね!
映像の可能性は無限大!
今紹介した広告の他にも、映像っていろんな場面で使われるんです。
みんなは映像が使われる場面といえば、どんな場面が思い浮かぶかな?
テレビ、映画、パソコン、電車
えいが、イベント
曲のMV
他にもたくさん書いてくれました!
みんな書いてくれたの大正解!
でも実は成田さん、みんなの想像の枠を超える映像の使い方をされてるそうです!
いろんな場面で使うことがあって、例えばイベントで使ったりしますね。僕が作った音楽イベントのオープニングをみんなに見せますね。
1:30ごろまでのオープニング映像が成田さんの作品です!
めちゃくちゃかっこよかった!
浮いて見えてくるんですね!僕も毎回このアーティストの人たちみたいに登場したいです(笑)
イベントのオープニングは、映像の中でもプロジェクションマッピングという技術を使っています。
特殊なスクリーンを使って映し出すことで、立体的に見えるんですよ。
みんなどう?
映像というと見るっていうイメージが強かったけど、技術を使ってその場を盛り上げるっていう使い方もできるんやって!
プロジェクションマッピングは、お寺でやったりもしました。その映像もちょっとお見せしますね!
プロデュース 株式会社 一旗
これもすごい、お寺のイメージを変えますね!
みんなからも「もはやお寺ではない」ってコメントきてます(笑)
このイベントを通して一つの街に何千人もの人がきてくれて、街の活性化にも繋がったり、そんな役割も映像にはあるのかなと思いますね。
いろんな形で人の心にメッセージを届けることができて、いろんな役割を持つのが映像ということですね!
偶然の出会いから映像クリエイターに
ここからは成田さんについてどんどん質問していきたいなと思います!まず映像クリエイターになったきっかけをお伺いしてもいいですか?
一番最初に映像を作り始めたのは、高校生のころです。
でも実は、最近……3年前ぐらいまでスーパーでレジ打ちしてたんですよ。普通に「いらっしゃいませー」ってやってました。
えー!そうなんですか!
でもやっぱり今映像を作られてるのは、学生時代の経験が関係してるんですか?
そうですね。
僕はハーフなんですけど、子どものころはみんなと違うということで、友達ができなかったりいじめられたりしたんです。
だから僕にとってはパソコンが友達で、小学校も中学校もずっとパソコンを触ってたんですね。
そして高校生になったときに、文化祭で映像を作ってみないかって言われたんです。
最初は僕もできるかなあって不安だったんですけど、小学校からずっとパソコンを触ってたから、すごい作品ができちゃったんですよ(笑)
学校の先生とか友達にも褒められもらえて、そこから映像を作るようになりました。
友達の思い出作りだったり、先生に感謝を伝える場面だったりで、誰かを「喜ばせたい」という気持ちが原動力になって映像をつくっていました。
結局、高校3年間のイベントはほとんど全部映像を作らせてもらいましたね。
なるほど!最初はお願いされてって感じだったんですね。
スーパーのレジ打ちをされてたのはそれだけ素晴らしい映像を作ったあとってことですか?
専門学校とかで映像を学びたい!って思ったんですけど、家庭があまり裕福ではなかったので行くところもなくて。
実はこの時、せっかく映像っていう素晴らしいものに出会ったのに、また人生が悪い方向に向かっていってて、生きてて意味あるのかなって思っていました。
せっかく映像に出会えたのにまたこうなるのかと。
そこからまた映像を作るようになったきっかけはどんなことだったんですか。
たまたま道を歩いてたら教会の人たちが音楽ライブをやっていて、その人たちと友達になったことです。
たまたま映像を作る人を探してるということで、映像作りに戻るきっかけになりました。
でも、そのときは映像を作ってもなかなかお仕事にならなくて、まだスーパーで働いてました。
ある日、たまたま映像関係の人が教会に来て、僕の作った映像を見てくれたんです。
「この映像誰が作ってるの?」っていうことになって、そこから映像の仕事をもらえるようになりましたね。
すごいストーリー!
友達がいなかったり、学びたいのに学べないということがあっても、自分の好きなことを表現し続けた結果、そういう世界の人が成田さんの映像を見てくれて今に繋がってるということなんですね。
みんなも、辛い時があっても自分の好きなことを諦めずに続けて欲しいですね。
映像作りは楽しさや魅力がいっぱい
いろいろな経験をして今映像を作るお仕事をされているということでしたが、映像を作るお仕事の楽しさはどんなところですか。
誰かを喜ばせたいって考えることとか、その人に合った映像、演出を考えることが楽しいです。
みんなも、お母さんに映像作るとしたら「こんな音楽がいいかな」とか」、友達だったら「元気な子だからこういうBGMが合うな」とかいろいろ考えると思うんです。
今は有名人の方とか企業の映像も作ってるんですけど、原点にあるのは同じです。
誰かを喜ばせたいって考えたり、その人を映像で表現することが本当に楽しいなって思います。
あとはチームみんなで作るのも映像の楽しいところです。
映像って画像とか音楽とかいろいろな要素があるからひとりでは作れないですよね。
そうです。
僕は今監督という立場で全体を作っているんですけど、カメラマンさんがいたり編集者がいたり照明さんがいたり、いろんな仕事があるんです。
クリエイターそれぞれによって撮り方も全然違うんですけど、みんなが一つになって作れるのが映像のいいところですね。
他にも映像の楽しさはありますか?
映像って作ってる時も楽しいんですけど、完成したときにいろんな人に見てもらえて、メッセージを伝えることができるんですね。それも映像のいいところの一つです。
たしかにYoutubeとかだと世界中の人に見てもらえますもんね!
今、成田さんが挑戦されてることはありますか?
僕自身がジャーナリストとしていろいろな場所に行って、自分の目で見て、世界で起きていることをみんなに伝えるということをしています。
例えば、今気候変動が問題になっていますよね。
僕が実際に行ったバングラディシュという国では、その影響で仕事がなくなってしまって海賊になることしかできない、気候海賊という人たちがいたりするんですね。
そういうことを映像を通して伝えています。
こういう人たちがいるんだよっていうことを世界に伝えることで、誰かがその人を思いやることができるんじゃないかなと思ってこの活動をしています。
成田さんに質問タイム!
最後に成田さんへの質問を募集したところ、たくさんの質問が集まりました!
初めは不安はありましたか?
作った映像を見てもらえるかなという不安はありましたね。
映像を作るだけじゃなく、見てもらうためにもたくさん勉強しました。
映像を作っていて難しいことはありますか。
難しいことはいっぱいありますね。
映像を作るのってものすごく時間がかかるんです。
まずどういう映像を作ろうか考える時間もかかるし、実際に場所を見に行ったり、撮影した後の編集もめちゃくちゃ時間がかかります。
1年がかりの作品になることもありますね。
好きなことを続けるのに大切なことはなんですか。
僕は友達が大事だなって思います。
さっきも話したように映像だったらカメラマンとか編集の人とかいろんな仲間がいるんですけど、みんなそれぞれ違う才能を持っていて、支え合うことが大切かなと思います。
他にもたくさん質問に答えてくれました!ありがとうございます!
まとめ
映像のプロである成田さんから、映像の持つ可能性や映像のシゴトについて語っていただきました。
好きなことを続けられずに辛かったという時期のお話は驚きでしたね。好きなことを続けること、表現し続けることの大切さも感じることができるイベントでした。
子どもたちにも、壁にぶつかっても諦めず、好きなことを続けてほしいですね。
SOZOWでは、さまざまなゲストをお迎えして毎月プロLIVEを開催しています。
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